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PROGRAMMATIC I/O SAN FRANCISCOレポート 後編:DAY2
2017.04.25
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PROGRAMMATIC I/O SAN FRANCISCO 参加レポート(DAY2)
2017年4月4日・5日にサンフランシスコで開催された「PROGRAMMATIC I/O SAN FRANCISCO」に、株式会社fluct 経営企画本部より執行役員の今井悠介と海外事業戦略室 室長・鷹嘴昌弘が参加しました。本記事では、豪華なスピーカー陣が集まったDAY2の内容を中心にレポートをお届けします。
DAY2 セッション一覧
- The Next Phase Of Great Digital Advertising(デジタル広告の次なるフェーズ)
- The Programmatic Pulse On Wall Street(ウォールストリートの動向)
- What’s Next From Google(Googleの次なる戦略)
- Moving Away From ‘Last Touch’(ラストタッチの限界)
- How Time Flies(Time社の成長)
- Why The Future Of Digital Advertising Is Brighter Than Ever Before(広告業界の明るい未来)
- Advancing Television(テレビの進化)
- Transparency Today – What You Can Do(透明性の今、あなたにできること)
- Defragmenting Video(ビデオの断片化の解消)
注目セッション①:Transparency Today – What You Can Do
インタビュアー:どのような点が印象に残りましたか?
鷹嘴:American Express社のTatyana Zlotsky氏によるプレゼンは、広告の透明性に焦点を当てた非常に示唆に富む内容でした。信頼性の高い広告環境の構築に向けた取り組みの一端を垣間見ることができました。
品質、複雑さ、価格
- 品質:ビューアビリティやフラウド対策として、Facebookへの出稿強化やホワイトリストの運用が紹介されました。
- 複雑さ:中間業者の多さとDSP乱立への対策として、運用プラットフォームの統合と社内共有の強化を提案。
- 価格:メディアが受け取る媒体費の比率が低く、費用対効果の改善余地が大きい点が問題提起されました。
広告主として取るべき対応として、以下のようなチェック項目も示されました。
- どのオークション形式に参加しているかの把握
- 中間マージンの可視化
- 全出稿先のドメイン・アプリの把握
- CPMやCPAレポートの取得
注目セッション②:Redefining Programmatic
Shawn Riegsecker氏(Centro社CEO)によるプレゼンでは、広告プラットフォームの進化と自動化の未来が語られました。プランニング、予算管理、交渉履歴の一元化など、すべての工程を統合的に支援する方向性が強調されました。
自動化の進展により、広告のPDCAサイクルがより高精度かつ高速に回るようになります。デジタル広告の根幹にある「人間の判断」の役割は変わりつつあり、広告運用者として新たな付加価値をどう生み出すかが問われています。
注目セッション③:Why The Future Of Digital Advertising Is Brighter Than Ever Before
Jeff Green氏(The Trade Desk CEO)は、デジタル広告の将来を語りました。
- 今後は広告の総量が減少し、
- 一方でターゲティング精度は向上。
- 費用は上がるが、それに見合う価値が提供されるようになる。
さらに、FacebookやGoogleの成功要因として「90秒で完結する操作性」など、ユーザー体験のシンプルさが挙げられたのが印象的でした。
注目セッション④:What If Ad Tech And Mar Tech Don’t Converge?
Martin Kihn氏(Gartner)によるセッションでは、アドテクとマーテックが融合しない場合の課題と、すでに始まっている融合の実例が紹介されました。
- バイヤー、予算、顧客データ、採用人材、リスク、競合企業の違いが統合の障壁に。
- しかし、DMPを中心とした融合は現実に進行中。
この議論は、アドテクノロジーの定義そのものを問い直す機会ともなりました。
参加を終えて
今回のカンファレンスでは、透明性、データ、テクノロジー、そして人の役割という4つのテーマが交錯していました。2人での参加により、セッションごとの視点を比較しながら理解を深めることができました。
日本国内においても、こうした情報をもとに自社の広告戦略に活かすべく、引き続き最新のグローバルトレンドを注視していきたいと考えています。