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トップ3受賞!究極の完成度を志すゲームディベロッパー箱崎さんが語る、勝利の秘訣と悩みとは?はなしーのGoogle Play Indie Games Festival!【第4弾】

fluct Magazine

2019.09.01

トップ3受賞!究極の完成度を志すゲームディベロッパー箱崎さんが語る、勝利の秘訣と悩みとは?はなしーのGoogle Play Indie Games Festival!【第4弾】

インディーゲーム開発者インタビュー:『MeltLand – メルトランド -』開発秘話


アプリソリューション本部 コンサルタントの花島です。今回は、2019年6月29日に開催された「Google Play Indie Games Festival」でトップ3に選出された話題のゲーム『MeltLand – メルトランド -』の開発者・箱崎雅貴さんにお話を伺いました。

このイベントは、世界中のインディーゲームディベロッパーの創造性と情熱を称える場として、Google Playが主催するものです。

開発者プロフィール


花島:自己紹介をお願いします。

箱崎さん:1977年生まれ、宮城県仙台市出身です。小・中学生時代はプログラマー志望の理数系学生でしたが、高校で美術に触れたことで転機を迎え、武蔵野美術大学に進学しました。
スマートフォンアプリの開発は2009年から。初の作品『Wa Kingyo – 和金魚 -』では、水のきらめきや手触り感を重視し、美しさにこだわって仕上げました。

『MeltLand』開発の背景とこだわり


花島:『MeltLand – メルトランド -』の開発環境について教えてください。

箱崎さん:「Unity」を使用し、独自シェーダの開発を行いました。以前の「Objective-C」+「OpenGL ES」と比べて、Unityのシェーダ機能は開発効率が高いと実感しました。
開発期間は実質約3年。ステージ構造やUI、操作感にもこだわり、滑らかな体験を追求しています。

花島:一番気に入っている表現は?

箱崎さん:雫が泡となって溶ける演出です。ゲームオーバー時でも、美しさと気持ちよさを届けたいという思いがあります。

ゲームデザインとビジュアルの工夫


花島:地形の質感が印象的でした。

箱崎さん:「Matcap」という手法で、現実の光沢ある物体を撮影し、3Dモデルに質感として適用しました。お気に入りの黒を基調としたステージでは、仕掛けとビジュアルの一体感が表現できたと思います。

音と操作感へのこだわり


花島:音楽や効果音についても詳しく教えてください。

箱崎さん:BGMは数百曲の中から厳選した購入音源です。効果音は自作録音で、たとえば雫の音は炭酸水を注いだ音を収録しました。

Indie Games Festival参加の経緯


花島:IGFへの参加はどのようなきっかけだったのでしょうか?

箱崎さん:2017年の記事を読み、海外発信の機会に魅力を感じて参加を決意。2018年は落選しましたが、翌年に再挑戦しトップ3に選出されました。

印象に残った他の作品


  • 『BQM – ブロッククエスト・メーカー』:ユーザー制作ステージの仕組みと設計が秀逸
  • 『ペルセポネ』:絵の美しさと連続する巧みな仕掛けに感動
  • 『ゴリラ!ゴリラ!ゴリラ!』:追いかけっこの楽しさを体現した作品


マーケティングとプロモーション


花島:どのような施策でユーザー獲得を行いましたか?

箱崎さん:Googleの広告サービスを利用し、簡易かつ効果測定がしやすい点が魅力でした。さらに、VTuber「シロ」さんが紹介してくださったことで、DL数が急増しました。

課題と展望


花島:収益化やクリア率については?

箱崎さん:収益は広告と課金が半々ですが、全ステージクリア率は約0.05%と低く、今後改善していきます。

花島:今後の開発計画はありますか?

箱崎さん:時間の確保は難しいですが、構想中のアプリが複数あります。これからもこだわりある作品づくりを続けていきたいです。

最後に


『MeltLand – メルトランド -』は、心地よさ、美しさ、操作の滑らかさを重視した作品です。今後も難易度調整や新ステージの追加を行っていきます。
プレイヤーの皆さまの声が開発の原動力になります。ご意見・ご要望はTwitterなどでぜひお寄せください。