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#3 次世代IDソリューションが2社語るクッキーレス移行の現状と未来【前編】
2022.06.20
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クッキーレス時代の鍵となるIDソリューション:ID5社の取り組み
こんにちは、fluct経営企画本部です。今回の記事では、クッキーレス時代における媒体社の課題を解決する手段として注目されているIDソリューションにフォーカスし、5月のイベントに登壇した英国発のID5社についてご紹介します。
クッキー規制とIDソリューションの必要性
2018年以降、GDPRやCCPAといった個人情報保護規制が世界各国で施行され、ユーザーの識別が困難になる場面が増えています。サードパーティCookieの利用制限が進む中、特にSafariユーザーの価値はChromeユーザーの1/2、あるいは1/3まで低下したとも報告されています。
このような背景から、代替となるIDソリューションの重要性が急速に高まっているのです。
ID5とは何か?
ID5は、サードパーティCookieが利用できない環境でもユーザー識別を可能にするユニバーサルIDソリューションを提供する企業です。Morwenna Beales氏(Global Strategic Partnerships VP)によるプレゼンテーションでは、ID5の技術的特長と導入メリットが詳しく語られました。
ID5の技術的な特長
1. プライバシーファースト設計
ID5 IDは、IABの透明性と同意フレームワーク(TCF)と連携して設計されており、ユーザー同意に基づいた情報取得を徹底。暗号化された状態でデータが取り扱われ、復号化は認証済みプラットフォームのみに限定されます。
2. Cookie非依存の識別技術
確定論的データ(メールアドレス、会員IDなど)と推定型データ(IPアドレス、OSなど)を組み合わせてユーザーを識別。これにより、60~70%のユーザーをカバーすることが可能となります。
3. DSPとのマッチ率最適化
DSPとのマッチ率を高めることで、媒体社の在庫価値を最大限に引き出す識別インフラを実現します。
ID5 IDの導入効果
リーチの増加
ドイツのデータプロバイダOSDS社とID5の共同キャンペーンでは、すべてのブラウザでの有効利用によりリーチが28%増加しました。
インプレッションの向上
同キャンペーンでは、Firefoxで16倍、Edgeで14倍、Safariで8倍のインプレッション増という結果が得られました。
ROIの改善
入札勝率が29%向上し、eCPMが7%低下。結果として、広告主のROIが高まりました。
日本市場へのメッセージ
Morwenna氏は、日本のパブリッシャーに向けて次のように語っています。
日本のプログラマティックエコシステムのクッキーレス移行を、ID5として支援していきたい。
イベント後のミーティングも含め、非常に実りある対話ができたことへの感謝が述べられました。
まとめ
ID5 IDは、
- ユーザーのプライバシーを守る設計
- Cookie非依存の識別手段 という両立が可能なソリューションです。
クッキーレス時代を見据えて、安全かつ効果的な広告配信を実現したい媒体社や広告主にとって、有力な選択肢となるID5。導入を検討してみてはいかがでしょうか。