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【fluct Magazine 過去記事】スマホ広告をリードするCyberZに現在の日本のスマートフォン広告市場について聞いてきました

fluct Magazine

2016.06.20

【fluct Magazine 過去記事】スマホ広告をリードするCyberZに現在の日本のスマートフォン広告市場について聞いてきました

スマートフォン広告市場を牽引するCyberZの現在地と展望


国内スマートフォン広告市場をけん引するCyberZ。今回は同市場の成長過程と、今後の戦略について、スマートデバイスアドテクノロジー事業を統括する取締役・市川陽さんにお話を伺いました。

創業メンバーとしての歩みと現在の役割


まずは市川さんについて教えてください

2008年に新卒でサイバーエージェントへ入社し、SEO領域で新規営業を担当しました。その後、2009年に代表の山内、大友とともにCyberZを設立。営業を経て、現在はアドテクノロジー関連のプロダクト開発に従事しています。

CyberZの主要事業とF.O.Xの提供価値


現在CyberZではどのような事業を展開していますか?

設立当初はガラケー広告の代理事業を手がけていましたが、2011年以降はスマートフォン市場に完全シフト。現在はスマートフォン専業の広告代理業を中核に、効果計測・アクセス解析ツール「F.O.X」などのアドテクノロジーソリューションを展開しています。

F.O.Xは日本初のスマホアプリ向け広告効果計測ツールとして開発され、現在も多くの広告主に導入されています。広告配信の最適化や、媒体社との連携も強化しながら、より広がりのあるソリューションを提供しています。

成熟へ向かうスマホ広告市場の今


スマホ広告市場の成長をどう見ていますか?

スマートフォン広告市場は、かつては年200%の成長率を記録するなど、急拡大を遂げました。2020年には市場規模が7,500億円に達するとの予測もあり、かつてない勢いが続いています。一方で近年は成長が緩やかになりつつあり、市場としては成熟フェーズに入ってきた印象を受けます。

クライアント層の変化はありますか?

初期はゲーム業界が市場成長をけん引していましたが、現在ではEC、不動産、日用品、旅行、ニュースなど多岐にわたる業種が参入。スマートフォンが生活の中心となる中で、広告主の裾野も広がっています。

テクノロジーの進化はどのように見ていますか?

広告技術においては、Webに比べてアプリ領域での進化が遅れている印象です。原因は、Webとアプリ間でのデータ連携の難しさ、プラットフォーム制約、データ保有企業の少なさにあります。とはいえ、CRITEOをはじめとする企業による技術革新が進んでおり、今後の展開に期待が寄せられます。

注力するリエンゲージメント広告


今注力している施策は?

現在最も注力しているのは、既存ユーザーへのリエンゲージメント施策です。新規ユーザー獲得に依存する従来のアプローチに加え、既存ユーザーのアクティブ化やロイヤリティ向上を狙った広告運用にシフトしています。

具体的にはどのような施策ですか?

以下の3つを実施しています。
1つ目は、過去にアプリをダウンロードしたユーザーの呼び戻し。一定期間アプリを起動していないユーザーに対して配信を行います。
2つ目は、離脱防止施策。競合サービスに移行する前に、継続的な利用を促すアプローチです。
3つ目は、有料ユーザーへの転換を目的とした施策。課金ユーザーのLTV向上を目指します。
F.O.Xの計測データを用いることで、これらの施策は高い精度で設計可能です。

新規獲得とのバランスはどう考えていますか?

新規ユーザー獲得は依然として重要ですが、スマートフォンの普及率が鈍化する中で獲得効率は下がりつつあります。今後は獲得後のユーザーアクティブ率向上とLTV最大化が一層求められるでしょう。アプリの特性やマネタイズ方法に応じた最適設計がカギとなります。

データ活用と市場の未来


今後の市場はどのように進化していくと思いますか?

単体メディアでの対応に限界が見え始めています。今後はデータ連携による相乗効果を狙った動きが主流になるでしょう。F.O.Xを含め、他社プラットフォームとの掛け合わせにより、新たな配信モデルや広告手法の開発が進むと考えています。

最後に

最後に一言お願いします

F.O.Xに続く新たなマーケティングソリューションを創出し、市場に価値を届けていきたいと考えています。今後も業界全体を前進させる存在であり続けたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社CyberZ
スマートデバイスアドテクノロジー事業管轄 取締役 市川 陽